困ったQCサークル(その1)




 


■ 困ったQCサークル(その1)


前回まで、
小集団活動のメリットや

今まで、
QCサークルが日本企業の成長に
たいへん役だってきたことをご紹介しました。
   ↓      ↓
http://www.kconsulting.jp/leteer/small_group_activity1.html


ところが、今、多くの企業で
QCサークルが行き詰まっています。


私の知人の言をご紹介します。


¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨

業務をやるだけで精一杯なのに
QCサークルをやるのはとてもたいへん。

発表会の資料づくりや、発表会の練習などが
負担になってしまう。

もう改善も終わって、わかりきったことを、
わざわざ、QCストーリーに合うように
きれいに資料を作り直して、
まったく時間のムダとしか言いようがない

¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨

おっしゃるとおりですね。

現実を、QCストーリーに合うように、
つくり直したり、

すでに、改善が終わっているのに
データを取り直したり
場合によっては
データをでっち上げたり
どんな意味があるの?って言いたいです。


ところで、QCストーリーって何?

QCストーリーは
活動結果を発表するときの筋書きです。


QCストーリーによる
QC活動発表事例のサンプルは以下をご覧ください。
 ↓    ↓
http://www.kconsulting.jp/leteer/qc_presentation.pdf


基本的には、
問題解決ステップにそったかたちで、
以下の順に話しを進めます。


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(QCストーリー)

1.テーマの選定
2.プロセスの概要
3.現状の把握
4.目標設定
5.要因分析
6.対策
7.結果と効果
8.歯止め(標準化)
9.活動からの学びと今後の進め方

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この順で話しをすると
聴き手がわかりやすいのです。


そして、
QCストーリーに沿っていることが
発表の評価基準だったりすると、
事例を
QCストーリーに合わせて
手直しをすることが多いのです。

たとえば、
本当は、要因分析することもなく

いきなり対策して、効果があった事例でも
あとから、要因分析を付け足して発表することが
多くあります。

また、
要因分析で、要因の数は40個以上とかの
基準があると
要因を水増ししたりもします。

ところで、要因分析って何?

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要因分析とは?

結果に影響を与える
あらゆる原因を探しだすことです。

要因分析の例は
以下をご覧ください。
 ↓   ↓
http://www.kconsulting.jp/leteer/qc_factor_analysis1.pdf


上記は、特性要因図と言います。

経験や知恵の豊富な方でしたら
別に特性要因図を描かなくても
原因と対策がすぐに
頭に浮かぶこともあります。

わざわざ、
特性要因図をつくるのは
無意味だと思われるかもしれません。

しかしながら、
QCサークルは、
教育的な側面が大きいものですから
数人でわいわいミーティングしながら
特性要因図をつくることに意味があるのです。

そして、
その過程で、参加者に、
バランス良く要因を見つけだす能力が
身に付きます。


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話しを、
QC活動発表事例のまとめ
に戻します。


目標達成か未達かで
活動が評価されるとなると、

目標達成したことに
しないといけない。

そこで、結果が出てから、
達成できたような目標を後付けで
設けることもけっこうあります。


まだあります。

発表をおもしろくするために、
本当は、一発で対策がうまくいったのに、
何度も、トライ&エラーを繰り返したように
ダミーの対策をいくつか
入れるとか。


QC発表が茶番だと言われる所以です。
(茶番 =茶番劇 =へたな芝居)


過去に終わったことを、
わざわざ、まとめ直すなんてことは、
まったくばかばかしい。

結果さえでれば、それで良い
という方々にとって
やっていられないことですね。


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これらについての
私の意見を聴いてください。


QCサークル活動は、
成果が出ればそれで良いというものではない。

目的は、人材と組織育成です。


QCストーリーを組み立てる能力は、
問題解決力と、ほとんど同じです。

ですから、あらためて
事例をQCストーリーにまとめ直すことは
問題解決力を鍛えることにもなり、
それなりの意味はあります。

実際に、
QC活動をやっている会社(または職場)と
そうでない会社(または職場)とでは
問題解決力や論理的思考力に
大きな差があることを
実感しています。

また、QC活動の事例を、他の人にわかりやすく
まとめることにより
事例を皆が共有できて、
お互いの学びにすることができます。

まだあります。

まとめることで、
あらためて、
QC活動のふりかえりができて
活動の良かったところや
いたらなかったところ
に気づいて
次に生かすことができるのです。

そして、多少の演出も必要。
まったく演出が無ければ、
皆が興味深く聴いてくれたり、
共感してくれることもありません。

また、
事前に発表の準備を
職場でやることにより、
コミュニケーションが生まれて
連帯意識が育ちます。


しかしながら、
むりやり、とか
でっちあげは
意味がありません。

1くらいの、ことを10くらいに
大げさに飾り立てて
発表するのも
まったく良くないです。


ということでして
以上をまとめると、


¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨

事例をQCストーリーにまとめ直すことや、
発表会用に演出することも
必要なことだと思いますが、

架空のでっち上げは
良くないから
やめましょう。

¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨

ということでよろしいでしょうか?

しかし、
現実、忙しくて
QCサークル活動はともかく、

QC活動発表事例づくりなど
やっておれない
という方々。

そして
昔ながらの、QCサークル活動が
今の変化の早い時代に
合わなくなっていることも
実感しています。

それについては、
今に合ったQCサークル
(呼び名もQCサークルで良いのか?ですが)
を、
私は研究実践しております。


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