QCサークル(小集団活動)とは何か
今回はあらためてQCサークル(小集団活動)とは何かを考えてみます。
【QCサークル(小集団活動)とは】
3人から7人くらいの少人数のグループで、
共通テーマや目標を決めて、
それぞれ役割を担ってミーティングを繰り返しながら
テーマを推進していく活動
QCって何のこと?
小集団活動と言えば、
QCサークルを思い浮かべることが多いと思います。
「QCって何のこと?」
最近、あるQCサークルのサークル長さんから質問されました。
「えっ? QCが何か知らずにQCサークル長やっていたの(・o・)」
QCとは、
Quality Control
=品質管理
です。
QC(品質管理)の考え方が日本にできたのは1950年。
アメリカのデミング博士が、
戦後の「安かろう」「悪かろう」の日本にQCを伝えました。
QCは、日本の製造業の品質向上にたいへんな貢献をしました。
品質管理の考え方については以下をご覧ください。
(私自身の考え方も入っていますが)
↓
品質管理
QCサークルができたのは1962年。
(私の生まれた次の年です。)
QCは、座学で学ぶだけでは意味がない。
品質をつくっている現場が主体となり、
小グループによる実践からQCを学ぶのが良い。
そんなことを、東京大学の石川馨先生が提唱されて、
日科技連さんにQCサークル本部ができて全国に普及を始めました。
QCサークルは、日本の製造業が世界的に強くなった大きな要因です。
少人数でチームをつくって目標を自ら決めて、
共通テーマで対話し知恵を出し合うQCサークルが、
現場の向上心、仲間意識やチーム力を育て、品質を格段に高めたのです。
そして、製造業だけでなく、
建設業、小売業、病院/福祉や行政などで導入するケースも増えました。
QCサークルのねらい
QCサークルのねらいは何でしょうか?
誰もが賛同すると思います。
以下の3つです。
(日科技連さんのQC要綱による)
- 自分のためにやる活動であって、
人の能力向上、自己実現を図っていく - 職場のコミュニケーションを良くして、
明るく活力に満ちた生きがいのある職場づくりをめざす - その活動を通じて、お客様満足の向上
および社会への貢献をめざしていく
まったく異論ないでしょうね?
ところがバブルがはじけた時分から現場に余裕がなくなったり、
欧米型のマネジメントが導入されたりで
QCサークルが衰退していきました。
それと同時に日本企業の競争力も衰えていったように感じます。
派遣社員、パート社員の増加、そして行き過ぎた成果重視の結果、
どの会社も個人主義になっている傾向にあります。
隣りの部門は何する人ぞ。
フロアが変われば別会社。
日本企業の強さであった「集団によるパワー」はどこに行ってしまったのか?
そこで、現在、あらためて小集団活動が注目されています。
心ある企業がその必要性を再認識され
今にあったかたちに進化させて、
とりくむケースが増えています。
QCサークルだけが小集団活動ではありません。
会社においては、どんな小集団活動があるのか?
そして、ほとんど知られていない
『小集団活動の真の狙い』
は何なのか?
