提案・改善活動中部大会

今日は、日本経営協会様主催のオンラインの提案・改善活動中部大会に参加、
私は自席からまとめの講義を担当しました。

はじめに、沢渡あまね氏の特別講演がありました。
私は以前から、沢渡氏の著作(職場の問題地図など)を通じて彼の考え方に興味を持っていたので、
直接彼の話しを聴けるこの機会はとても嬉しかったです。

沢渡氏の講演から、
いくつかの要点をご紹介します
・もやもやの気持ちではなく、わくわく感を大切にする
・5メートル以内から始め、職場の景色を変えていく
・境界を越えて学び、協力する
・生産性を長期的に考え、目の前の成果だけを求めない
・創造性を育み、余白をつくり新しい試みに挑戦する
・変化を言葉にする
・多様性を受け入れ、未来の可能性を開く
・仕事環境をタスクに合わせて最適化する
など
私の思いと同じで、共感を呼び起こすものばかりでした。

続く事例発表においては3社から
優秀改善事例が発表されました
・デンソーさんの事例
排気温度センサーの絶縁抵抗規格を満たすため、局所加熱装置が必要となり、加熱、可動機構、およびプログラムの3人のプロの連携のもと同装置を製作。
もはや改善の域を超えて開発製作の事例でした。
そのための時間を確保するなど上司のサポートも確認できました。

・独立行政法人造幣局さんの事例
新500円のプレスのコア打ち不良について、多くのトライ&エラーの後、プログラム改善して解決。
制御ラダーを読み解きプログラムを自力で改善できる技術の高さ、それを可能する個のスキル向上の日頃の取組みを伺い知れました。

・愛知製鋼さん
鋼材製品の処理で、本数計算が難しい問題があり、ベテランは「暗算が一番早い」しかし、若手や他の人には難しいため、エクセルマクロを使って解決されました。けれども入力ミスが多いメンバーのために本数計算をアプリ化。
個人の努力ではなく、誰でも楽にできる業務アプリ製作(内製)が今の時代を感じるものでした。

最後、私のまとめの講義においては、
提案・改善活動おけるモチベーションアップのポイントを、
マズローの欲求5段階説を順に上げていく取組みについて、
改善活動の事例紹介をもとに解説しました。

職場にマイナスの感情が渦巻いている場合、
なかなか前向きになれません。
そこで、まず3F(不安、負担や不満)をカイゼンの場で出し合い皆で共有します。
業務や作業環境だけでなく制度面や個人的な困りごとなど何でもOK。
これらを少人数チームで全員が役割持って自分たちでカイゼンするプロセスから、
安全の欲求、社会的欲求、自我の欲求を満たしていきます。

マイナス要素がなくなると、人の本来持っている向上心が発動します。
カイゼンを通じて今までできなかった仕事ができる喜びから成長欲求が満たされます。
更に、その先の「社会貢献したい」「世の中のお役にたちたい」貢献欲求にもつながります。

今の時代に合った「良い会社をつくる」キーワードは
「楽しむ」と「成長」です。
この2つがあることについては、老若男女問わずコツコツ弛ます疎まず継続的に(無理な頑張りがなくても) 取り組めると思います。
ぜひカイゼンに、「楽しむ」「成長」を会社にどのようにビルトインして取り組んでいきましょう。
変化を言葉にすることで嬉しさと達成感を感じ続けられます。

業務改善については
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