業務改善を成功させるには「やりっ放し」を防ぐことが重要です。
ボトムアップ型カイゼンリーダー研修第3回では、改善効果を金額換算で「見える化」する方法や、
元の手順に戻らないための「後戻り防止策(標準化)」、さらに創出した時間で「新たな付加価値」を生み出す視点を学びました。
活動定着の秘訣を解説します。
ボトムアップ型カイゼンリーダー研修レポート(第3回):成果の定着と次なる価値創造へ
こんにちは、株式会社活コンサルタントです。
業務改善活動において、「改善案を実行したけれど、
いつの間にか元のやり方に戻ってしまった」「効果があったのか実感が湧かない」という悩みは尽きません。
今回は、当社が実施する「ボトムアップ型カイゼン リーダー研修(第3回)」の内容から、
改善活動を「やりっ放し」にせず、確実に組織の力に変えるためのポイントをレポートします。
AI活用による業務改善事例が続々と紹介
今回の研修で特に注目を集めたのが、参加メンバーによる「生成AI」の活用報告です。「AIは難しそう」というイメージを払拭し、
身近な業務課題を解決するツールとして使いこなしている素晴らしい事例が共有されました。
ここではその中から3つの事例を紹介します。
1. 「敬語チェックAI」でメール作成時間を短縮
メールの文章作成で「この敬語で合っているかな?」と迷って時間がかかってしまうことはありませんか?
あるメンバーは、Googleの生成AI「Gemini」の機能(Gems)を使い、自分専用の「敬語チェックボット」を作成しました。
「ユーザーが入力した文章の誤りを修正し、より自然で洗練されたビジネス表現を提案する」という目的を設定し、
迷った時に下書きを入れるだけで即座に添削してくれる仕組みです。
これにより、悩む時間が減り、心理的な負担も軽減されました。
2. 画像生成で「言葉で伝えにくいイメージ」を可視化
イラストレーターへの指示出しや、提案書のイメージ作成に画像生成AIを活用した事例です。
例えば、「商品を注文してから届くまでのサイクル」や「環境に優しい物流」といった抽象的な概念をAIに描かせることで、
イラストレーターへの「ラフ案(構成案)」として渡すことができます。
また、商品のパッケージにオリジナル印刷が入るイメージをPhotoshop等のAI機能で合成し、提案書に掲載することで、
お客様への訴求力を高める工夫も紹介されました。
3. NotebookLMで膨大な業務フローを分析
Googleの「NotebookLM」を活用し、既存の作業工程書や改善活動の資料を読み込ませて分析させた事例です。
NotebookLMは、読み込ませたソース(資料)に基づいて回答するため、
AI特有の「嘘をつく(ハルシネーション)」リスクを抑えられます。
現状の業務フローと改善資料をAIに読み込ませ、「どこが改善ポイントか?」を分析させることで、
人間では気づきにくい視点や、膨大な資料の要約を効率的に行うことができます。
改善の効果を数値で「見える化」する
改善活動のモチベーションを維持し、会社に貢献するためには、その効果を数値で確認することが重要です。
研修では、効果を「時間」「コスト」「スペース」「数量」などで定量的に計測する方法を解説しました。
特にインパクトが大きいのは「コスト換算」です。
削減できた時間に「時間チャージ(人件費+管理費等)」を掛け合わせることで、具体的な金額効果を算出できます。
例えば、資料を探す時間を1日5分短縮し、それを3人が毎日行った場合、
年間で約19万円ものコスト削減効果が生まれるという試算も紹介しました。
こうして数値化することで、メンバーのコスト意識も育まれます。
「後戻り防止」で改善を定着させる
せっかく改善しても、人が変わったり忙しくなったりすると元に戻ってしまうことがあります。
これを防ぐのが「後戻り防止措置(標準化)」です。
具体的な手法として、以下のような取り組みが挙げられます。
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- マニュアル・手順書の作成:業務の急所を明記し、誰でも同じ品質で作業できるようにする。
- 表示・識別管理:モノの置き場や発注点(発注のタイミングと量)を明確にし、在庫切れや過剰在庫を防ぐ。
- チェックシートの活用:ルールが守られているかを定期的に確認する仕組みを作る。
これらを徹底することで、改善された状態が「当たり前」の基準として定着します。
浮いた時間で「新たな付加価値」を創出する
改善の真の目的は、ムダを省いて楽をすることだけではありません。
改善によって生まれた余力を原資に、お客様やチームにとっての「新しい価値」を創造することにあります。
研修では、ECRS(排除、結合、交換、簡素化)の視点に加え、QRコードによる商品情報の提供や、
アサーション(相手を尊重した自己主張)を用いたコミュニケーション改善など、質の高い仕事へシフトする事例を共有しました。
業務効率化の先にある「働きがい」や「顧客満足」を見据えることが、リーダーには求められています。
今回の研修では、改善活動を「やりっ放し」にせず、数値による効果確認と標準化によって定着させる重要性が強調されました。
さらに、効率化で生まれた時間を活かし、顧客や仲間のために新たな価値を創造することが、真のリーダーの役割です。
自社での業務改善や人材育成、リーダー研修の導入をご検討の際は、ぜひ株式会社活コンサルタントへお問い合わせください。



